▼ 音読と聴解力の関係

 
 

▼ 音読と聴解力の関係

もう一つ,違った観点から聞き取り能力を高めるお話をしましょう。 聞き取る力を鍛えるもう一つのポイントがあります。 「発音能力」を鍛えるのです。 発音能力を鍛えることで,聞き取る力も伸びるのです。 なぜか。 耳と発声器官はお互いにリンクしているからです。 下あごの神経は中耳の鼓膜張筋につながっています。 顔の神経は中耳のアブミ骨筋というところにつながっています。 ですから,発音能力を鍛えることで, 聞き取る力も向上させることができるのです。 当然ながらトマティストレーニングでも 発音練習がプログラムの中に組まれています。 どんなプログラムかというと,実にシンプルです。 「音読」です。 英語や日本語を音読するんです。 一日30分間。 しかし,普通に読んでいたのではトレーニングになりません。 トレーニングというからには,いくつかのポイントがあります。 次の2点です。
★唇を前につき出すようにして読む。 ★背筋をシャキッと伸ばして読む。
音読する時に,ただ漠然と読むのではなく, 唇を前につき出すようにして読むのです。 「口笛を吹く時の唇の形」を思い浮かべてください。 あんな感じです。 口を横に引っ張るのはよくありません。 この方法だと中耳の筋肉にブレーキをかける形になってしまいます。 普段,日本語を使うときは,唇を前につき出すことはほとんどありません。 この練習は私たちが普段使わない口唇の筋肉を使うことになるのです。 唇を前につき出すことで,子音をはっきり発音することができます。 子音には高い周波数の音が多く含まれています。 ですから,この練習は高い周波数の音を再生する練習でもあるのです。 自分で高い周波数の音を発音できれば, 当然の結果として聞き取ることもできるようになるというわけです。 姿勢もまた大切です。 背もたれのない椅子に座って,背筋をシャキッと伸ばして音読しましょう。 脊椎の各部位は,発声時に含まれる周波数と共鳴しています。 背骨はそれぞれ形や大きさが微妙に異なっていますから, 音が伝わってくると,それぞれが異なった音色を響かせます。 言語が異なれば,周波数も異なりますから, 響く部位も変わってくるわけです。 例えば,腰から下の脊椎は低い周波数に共鳴します。 背中から首にかけての脊椎は高い周波数に共鳴します。 ですから,背筋をきちんと伸ばすことで, 高い周波数に共鳴しやすい姿勢を取ることができます。 このような姿勢で,唇をつき出す音読を繰り返すことで, 中耳の筋肉を鍛えることができるのです。 その結果,高い周波数に敏感な耳を作ることができるというわけです。

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